2009年11月05日

トヨタF1撤退を始め…来季はどうなる?

先日4日、トヨタが今季限りでのF1からの撤退を正式発表したのは既に広く報道されているところだ。 ・トヨタ、今季限りでのF1撤退を正式表明
http://www.fmotor.net/f1/news/2009/091104_07.htm

昨年のホンダに続き唐突な撤退発表。今季の早いうちに撤退表明を行ってチームに存続の可能性を残したBMWや、来季の契約満了時という「充分な猶予期間」の後に撤退するブリヂストンと比較して、あまりにも無責任に「放り出した」ように日本人の目にも映らざるを得ない。
(もちろん国内では「道楽に金使っておいて派遣切りとは何事か」という声が強い事は確かだし、それはそれで正しい物の見方とも思えるのだが…。)
F1チームは売却せず解散、TMG(トヨタモータースポーツ)は縮小とのことだが、チームを設備ごとタダ同然でイギリス人にくれてやったホンダとどちらがマシなのか?
この両者は、チームの成り立ちが違うので(ホンダは旧BARを買収してチーム設立、トヨタはTMGでチームを構築)、一概には言えないが、五十歩百歩と思える。
それ以上に、去年ホンダが植え付けた「F1において参戦日本企業は信用出来ない」というネガティブイメージをさらに増幅する事になったのは残念な事だ。一度失った信用を取り戻す事は困難、というか取り戻せる見込みはないと言わざるを得ない。

当然というか、FIAはこの発表に非常な不快感をあらわにしている。FIAの肩を持つ気はさらさら無いが、こればかりはやむを得ないところだろう。ホンダやBMWと異なって、コンコルド協定にサインする事で少なくとも2012年までは参戦すると確約した直後の「騙し討ち」だけに尚更だ。
・FIA(国際自動車連盟)、トヨタに強い不快感
http://www.fmotor.net/f1/news/2009/091105_01.htm

トヨタは、育成ドライバープログラム(TDP)は続けるとし、筆頭の中嶋と小林について支援すると言っている。
・山科忠代表、涙の訴え「可夢偉をこのまま終わらせたくない」
http://f1-gate.com/toyota/f1_5514.html
しかし、具体的に何が出来るというのだろう?男泣きしたってどうにもならないぞ。
そりゃ現場は本社のいきなりな決定に振り回されて呆然と言うところだろうが、特定の自動車メーカー付きのドライバーは何かと制約が多い。事実上、息のかかったチームか全くの独立チームしか選択肢がない。
その事はホンダの「ヒモ」が付いた佐藤琢磨の浪人が2007年途中から延々と長引き、来季のシートが得られなければF1引退がほぼ確定するという実例を見ても明らかだ。佐藤の場合、表向きのシート争奪戦敗北理由は持参金不足ということだが、実際はエンジンメーカーにとって競合他社であるホンダの存在が障害になっているという事がはっきり見て取れる。

TDP筆頭の2人も、同様のコースを辿りかねない。
資金面で問題が小さそうな中嶋は、こう言っては何だが絶対的な実力不足を今季1年かけて実証したようなもの。
高いパフォーマンスと可能性をアピールして見せた小林は「日本に帰って実家の寿司屋で寿司職人になる」と半ば本音混じりで自嘲するほど資金がない。
正直、この時期ではどちらも来季のシート獲得の目は望み薄だ。強いて言うなら、資金の支援で何とかなるのであれば小林の方が目はあるが…。

それにつけても、(中嶋には申し訳ないが)小林だけでも何とかならないものか。歴代の日本人ドライバーで最も期待出来そうな素質をかいま見たばかりなのに、ここで芽を摘まれてしまうのはあまりにも惜しい。あの若さで「F1で6位入賞した寿司屋の大将」なんてシャレにもなりゃしない。
もちろん、資金調達能力も含めて実力と言われれば返す言葉がないのだが。

他にも、ルノーも撤退の噂が消えないチームだ。
・ルノー、F1撤退を検討
http://f1-gate.com/renault/f1_5521.html
「クラッシュゲート」と呼ばれる不祥事と経済難により、むしろトヨタよりも撤退確実と見られていたチームだけに、仕方あるまい。
もちろんチームは否定しているが、TMGだって同じ事を言っていた。
・ルノー 「2010年もF1に参戦する」
http://f1-gate.com/renault/f1_5523.html
ルノーはレッドブルに来季のエンジン供給継続するが、これはレッドブルが言っているに過ぎない事なので、ルノー本社が正式な発表をするまでは油断出来ない。

ルノーは現在、FIAがトヨタに対してどのような対応をするのかを見ているのだろう。ルノーもまたコンコルド協定にサインして2012年までの参戦を約束した身である。来季の参戦費用(対効果)とペナルティを天秤掛けしているといったところか。

そしてある意味、最も衝撃的?なのがこれ。
・フジテレビ、F1放送権契約で難航
http://f1-gate.com/other/f1_5520.html

こちらはフジテレビ対FOMの戦い?だが、今のこのご時世に法外な契約金をふっかけるFOMだけに、フジテレビが放映から手を退く恐れはかなりあるのではないだろうか。そうなれば来季のF1は日本では視聴不能になる。 まぁ、そうなったらなったでいいのかな。浮き世が解らない強欲ジジィのバーナード・チャールズ・エクレストン(「バーニー・エクレストン」などと愛称では呼びたくない)のいいなりにいつまでもなっている事もなかろう。


しかし何というか…凄まじいシーズンオフだな…こんなのはさすがに初めてだ…。

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posted by 環螢 at 17:52 | F1その他レース関連