2010年10月30日

レイトンハウスCG901とBの違い?

アクセスログを見ていたら、「CG901とCG901Bの違い」というキーワードで検索掛けてうちに辿り着いた方がいらっしゃったようで、あぁそういえばその件についてはこの前のモデルカーのエントリーでも触れてなかったなぁと思い、急遽エントリーを起こしてみました。

レイトンハウス・CG901とCG901Bは、厳密にはシーズン中の許された範囲内での改良であるため、基本的に同一車両と言えます。例えばマクラーレンのMP4/5(1989年型)とMP4/5B(1990年型)のような、異なる年度・レギュレーションにそれぞれ適応した「改良型だが別車両」とは訳が違います。
…あぁ、でも後述の変更には恐らくアンダーパネルの再設計が必要で、そうなるとクラッシュテストを通さなきゃならないから、別車両という言い方も出来なくはないのかなぁ…むー…(汗)。

と言っておいて何ですが、詳しい資料を持っている訳ではありませんので(当時は持ってたんだけどもうありません)、内部的な違いについては僕にもよくわかりません。せいぜい重量配分と「風通し」の見直しレベルと推測していますが、それこそ憶測のレベルを出ません。

外見的な差異は、主にサイドポンツーンの形状変更です。これは一目で解るほど違います。
見てもらった方が早いと思うので、当時のレイトンハウスが出していたニュースリリースをアーカイブしている、(レイトンハウスを含む)マーチ専門のサイトを見つけました(注:海外サイト)ので引用してみます。

Leyton_House_GP6_002.jpg Leyton_House_GP10_3.jpg

このように違います。
左は1990年第6戦・メキシコGPの「CG901」、右は第10戦・ベルギーGPの「CG901B」です。CG901B自体は、第7戦・フランスGPでデビューした事は、以前のエントリーでも述べた通りです。
ごく簡単に言葉でいえば、

「サイドポンツーン側面をラジエーターインテイクに向けて絞っていたのを止めて真っ直ぐに伸ばしてインテイクとはアールで繋ぐ形とし、上部を断ち切り形状から、ノーズに向かって緩やかに下がりながら絞られて伸びていく形状に変更した」

という感じでしょうか。
当時の資料のうろ覚えでは、ノーズコーンも若干の幅広化が施されたとあった気がしますが、こうしてみてみるとそれはどうも違うようで、シーズンの早いうちに行われたようです。

本当に憶測ですが、この変更によってCG901Bは、空力性能的にはむしろ低下したのではないかと思います。風洞のような完璧な理想状態での数値は恐らく「改良前」のCG901の方がよかったのではないかと。でも、そんな状態はサーキットでは有り得ません。極限の理想の空力を突き詰め過ぎたCG901は、サーキットでは性能を発揮出来る訳がなかった。それは戦績が証明しています。
そこで、若干効率は落ちようとも、状態変化に対してマイルドに安定して空力効果を発揮出来る「デチューン」を施したのがCG901Bなのでしょう。
言ってみれば「理想からほんの僅かに現実へと梶を切り直したリデザイン」、これがCG901Bの正体であると、僕は勝手に考えています。

※なお、このBバージョンへの改造は、G・ブルナーが行ったという説を見かけますが、僕の当時のF1専門誌の記憶によると、A・ニューウェイが(少なくともデビュー仕様であるフランスGP向けの)全てのデザインや準備を完了させて「置き土産」としてからチームを辞めた旨の記載があった事を覚えています。

僕にもわかるのはここまでです。何せ20年も前の話ですからね。

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posted by 環螢 at 22:22 | TrackBack(0) | F1その他レース関連
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